これまで、我が国においては、官・民共に様々な省エネルギー対策を講じてきており、かなりの成果があがっております。しかしながら、その対策は、設備機器の更新つまりイニシャルコストのかかるものであったり、建物利用者への苦痛を強いる、快適性を犠牲にした省エネルギーであったり等、どれも難点が多く、何かを犠牲にしなければ成立しえないものでした。
そのような中、設備更新を前提としながら、イニシャルコスト負担のないESCOスキームが普及しつつあります。しかしながら、ESCOで導入した最新の設備機器がその性能を十分に発揮できず、思ったほどの効果が上がらないという問題も指摘されるようになってきております。
この問題の背景には、ハードへの依存度が高く運転管理がなおざりにされてきたことがあります。「省エネチューニング」は、既存の設備を有効に活用しながら運転を最適化することで省エネ効果の最大化を目指すものであり、今まさに必要とされている省エネルギーの手法であり概念です。
当社では、これまで培った技術と実績を背景に、他社に先駆けて省エネチューニングサービスを展開しております。省エネチューニングは、これからの省エネルギーにとって不可欠な手法であり、今後、更に力を注ぎ、当社の事業の柱に育てていきたいと考えております。
省エネルギーセンターでは、数年前より設備投資に依存しない省エネチューニングに着目し、その普及促進を目的としたパンフレットやガイドブックを作成しております。このガイドブックでは、実施事例を紹介しながら具体的なチューニング技術の紹介を行っています。更に、本年3月には、経済産業省資源エネルギー庁では「省エネチューニングマニュアル」を発行いたしました。 この様に、我が国では、省エネチューニングの普及促進に力を入れ始めており、今後更なる普及が進むものと期待されます。
省エネルギーセンター/省エネチューニング
省エネチューニングマニュアル
省エネチューニングのポイント |
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三菱UFJリース(株)・三建設備工業(株)・(株)システック環境研究所からなるコンソーシアムでは、平成19年12月18日開催の「神奈川県ESCO事業提案審査委員会」の審議を経て、最優秀提案に選定された。これは、空調など設備の改修工事を行わずに、チューニング(運用調整)のみで省エネルギーを実現するESCO事業である。